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2023 / 07 / 31  

小田原とのご縁

小田原とのご縁

足早に駆けていった7月も今日が晦日。
伝統行事・野馬追も最終日、昨日の甲冑競馬と神旗争奪戦にはおよそ2万8千人もの観客が集まったそうです。

今月はじめのことですが、神奈川県小田原市から22名のお客さまに宿泊いただきました。

小田原は、東日本大震災をきっかけに深いご縁が生まれた場所。
2011年の5月から7週間にわたり、市民ボランティアの計96人が相馬を訪れ、当時避難所になっていたスポーツアリーナそうまの裏の中央公民館(現・千客万来館)に宿泊し、毎日ボラセンに通って泥かきや避難所での配膳、写真洗浄などさまざまな活動にあたってくださいました。

震災後も毎年相馬を訪れてくださる方がいるほど、交流が続いています。
浜の駅松川浦にかかっているモミの木の看板や、相馬市役所のヒノキポストは、小田原の報徳の森プロジェクトから寄贈されたものです。

今回のご宿泊は、当時の市民ボランティア参加者を中心とした方たちで、その様子が小田原の地域情報紙「タウンニュース小田原・箱根・湯河原・真鶴版」に掲載されました。

https://www.townnews.co.jp/0607/2023/07/22/688984.html

 

震災当時、避難所で生活していた私は今回ご宿泊のボランティアの方とも面識があり、しみじみと12年という年月を考えました。
東日本大震災後、何度も起きる地震を体験し、もう二度とあの時とおなじ思いはしたくない、と毎回願います。

12年前のあの時、ホテルみなとやの営業を続けるかどうか社長が決断するまでは、ただただ下を向いて待つことしかできませんでした。

一つひとつの出来事が、今でも鮮明に思い返されます。

いまこうして、みなとやにいられることに喜びを感じない日はありません。
それは、相馬に何度もなんども足を運んでくださる小田原の皆さまをはじめ、みなとやを訪れてくださるお客さまが教えてくれたこと。

みなとやの前でまた笑って写真を撮れる日が来るなんて、あの時は想像もできなかったことです。

この12年で皆さまに教えていただいた人への感謝の気持ちをもっと考え、成長しながらがんばっていきたいと思います。

 

今日も暑い相馬です。
そして明日からは早や8月。

夏の盛りに一層の笑顔で、お客さまをお迎えしたいと思います。

(若女将)